声楽の生徒さんに送った学習サマリー(有料オプション)の例です。

この方は普段、医療にたずさわるお仕事をされており、その研究の一環として声楽を学ばれています。
この方にとっては「釈迦に説法」な部分もあるかもしれませんが(笑)、習いたての頃のレッスンの様子をまとめた学習サマリーをご紹介します。

なお、プライバシーにかかわる部分は伏字(〇〇)にしてあります。

是非参考になさってみてください。

【第3回】声楽の基礎、コンコーネ50番の2、故郷

 

〇〇さん

 

わが地元では、夜になるとコオロギが鳴いて秋の気配を感じますが、厳しい残暑が続いており、まだまだ夏は終わりを迎えそうにありませんね。

さて、今日もレッスンお疲れさまでございました!
今回は、新たに唱歌を取り組んでいきました。

 

【声楽の基礎】

軽くウォームアップをやってから、ハミングで発声練習を行っていきました。
ポイントを狙ったときに良い響きになっておりました。
高音域に入っていくとやや難しくなるので、下記の点を押さえると良いでしょう。

* 声を上に引き上げる
* 一方、重心が上がらないよう、声を下に引っ張るような感覚も必要
* 声を押さず、顔の前のやや上あたりで回転させるかのように

上記をまとめて、「ゴムを上下にキューッと引っ張っていくように」と表現したり「粘土を細く長くしていくように」と表現したりすることがあります。
人によって感覚は異なるため、いろいろ試して練習なさると良いでしょう。
とはいえ、結局は、音の高さに合わせて声帯を変形させ調節することを指していますね。

 

【コンコーネ50番の2】

今回、仕上げていくことができました。
pp(ピアニッシモ)で歌う練習をしましたが、この練習で得られるメリットは以下のとおりです。

* 息の消費を減らせるため、声帯の効率良い鳴りを求めやすい
* 力に任せない発声が習得できる

そして、pp だと意外に声のコントロールが難しいものです(私ですら相変わらず難しいです)。
程良く力みの取れた身体、安定した姿勢、高い集中力、ノドの柔軟性を要します。

また、今回ボーカルの発声についても少し触れましたが、素直に発声すると、声がとてもよく伸びますね。
〇〇さんが「素直に出してみた」とおっしゃったときのコンコーネは、似非声楽的ないやらしさが無く、大変聴きやすく良かったです。

 

【故郷】

初の唱歌でしたね。
今回は、音読と朗読を中心にやり、最後に 1番 だけを歌っていただきました。

「音読」では、

* 言葉や内容の把握
* 全体像の把握
* 言葉の基本的な発音の確認

を行い、「朗読」では、

* 世界観の構築と表現
* 言葉と世界の融合
* 歌の表現のためのベース構築

を行うことで、歌の表現力の深化へと歩みを進めました。
どの言語の歌を歌う上でも、読むことはとても大切なことですね(詩があってこその歌ですからね)。

そしてその上で、

* 舞台語発音のブラッシュアップ
* 楽譜の解釈
* 発声との関係性

などを追い求めていくことで、ようやくひとつの作品として歌が仕上がっていきます。

最後に「故郷」の 1番 を歌っていただいたとき、旋律が良く流れておりました。
伴奏が付いたのが大きな原因だったと思いますが、朗読の効果も多少はあったかもしれませんね。
全体像を俯瞰したりフレーズの山々を把握したりすることで、歌い方や発声にも良い恩恵がもたらされるでしょう。

 

【むすび】

今日も、私こそいろいろな発見がありました。
声って不思議ですね。それを科学的にも研究されている〇〇さんは、私からしたら尊敬に値するほどです。

さて、ご自宅での発声の練習ですが、わざと少し奥まらせて響かせる(いかにも声楽な)発声をしたり、逆に完全に声楽的なことを考えずに発声したりする練習も良いかと思います。
あらゆる発声を試すうちに、自分にとってのちょうど良い声を求められるかもしれません。
是非録音と再生を繰り返して、声の冒険をなさってみると良いでしょう♪

そして、是非、素晴らしい声楽家の声もたくさん聴いていただけたらと思います♪
私の師匠は波多野均という方ですが、軽めの細いテノールで、いかにもな「自然」な声です。
調べたら出てくるかもしれないので、一度聴かれてはいかがでしょうか?
ほか、例の藍川由美さんも、素直に声を出されています(でも響きとハリもあります)。
藍川さんはソプラノなので私たちの声種とは違いますが、耳を肥やす上で良いかと思います♪

 

【次回やること】

* コンコーネ50番の3
* 故郷

 

たまに吹く秋らしい風を感じながら、一足二足先に芸術の秋を迎える準備をしてまいりましょう♪

 

はと出張音楽教室 蔭山卓司